大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(あ)3064 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

被告人Aに対し当審における未決勾留日数中三〇日を本刑に算入する。

当審における訴訟費用は被告人両名の各負担とする。

理 由

被告人Bの上告趣意はその前半において警察における自白の強制拷問を理由とし

て憲法違反を主張している。しかし第一審判決も原判決も被告人の警察における供

述を証拠として採用してはいないから、右の主張は適法の上告理由とならない。そ

の余の論旨は事実誤認、訴訟法違反、量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上

告理由にあたらない。(被告人は、第一審公判において、裁判官の質問に対し起訴

状記載の公訴事実は、すべてそのとおり間違いない旨を述べており、―記録一三八

五丁―第一審判決が、被告人に対する窃盗の事実の証拠に採用しているC検察事務

官作成の被告人に対する各供述調書は、第一審公判において、弁護人がこれを証拠

とすることに同意している。同一三五六丁裏)。

被告人Aの上告趣意は、量刑不当の主張に帰し、刑訴四〇五条の上告理由にあた

らない。

被告人両名の弁護人渡辺卓郎の上告趣意第一点は、違憲をいうが、原審で控訴趣

意として主張、判断されていない事項に関する主張であるばかりでなく、検察官が

求刑することは、違法でなく、裁判官は、公判審理において、事実及び法律の適用

についてのみならず具体的刑罰の種類及び分量についても当事者双方の忌憚なき意

見を聞き、その良心に従い独立して公平に職権を行うもので、当事者一方のみの意

見に拘束されるものでないこと、すでに、当裁判所の判例としているところである

から(昭和二三年(れ)一六六一号同二四年三月一七日第一小法廷判決、集三巻三

号三一八頁参照)、所論はその前提を欠く。同第二点は、事実誤認、理由不備、量

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刑不当の主張であり、同第三点は、量刑不当の主張であつて、いずれも刑訴四〇五

条の適法な上告理由にあたらない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきも

のとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条、刑法二一条により裁判官全員

一致の意見で主文のとおり決定する。

昭和三一年一二月二一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 垂 水 克 己

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